清水崇のハリウッド進出3作目!『7500』
ジャンル:ホラー
監督:清水崇
ホラー度:★☆☆☆☆
サスペンス度:★★☆☆☆
おいてけぼり度:★★★★★
【概要】
<ネタバレありです>
忍び寄る恐怖、消えた死体、見えない死神…って見えなさすぎ!!
この映画を見る前日に『ファイナル・デッドブリッジ』を見てしまった影響か、「密室のパニックものが見たい!」となり、アマゾンプライムからコレを見つけ出しました。
余談ですが、私はホラー映画を見るにあたって、なるべく予告編を見ないで映画を視聴しようとしています。それは、予告編がすべてといえる映画があるからです。そうした予期せぬガッカリをするのではなく、どうせガッカリするなら本編を観てガッカリしたいと思っています。
この余談を入れるということは、そう、予告編がすべてのパターンです。
マンネリ夫婦、V系少女、ネコババで生計を立てる男など、個性豊かな人物が登場します。その後、一人の男が突然死したことで事態が急変。様々な怪現象発生します。
飛行機がよくわからない動き(急降下した上に酸素なくなる)をしたり、キャビンアテンダントが煙に襲われたり、死体が消えたり…。
当初は飛行機の不具合と説明されますが、どうもそれだけではないと皆が考えます。
あの男が死んでからおかしな現象が起きたんだと思った一同は、死んだ男の荷物を調べます。すると、”シニガミ”と書かれたものを見つけます。
(ちなみに、字幕版でもShinigamiと呼んでいます。)
「人は急に命を奪われた時、この世の未練を絶たないと、先に進めない(本作品引用)。そして、その魂をあの世へ送るのが”シニガミ”なんだ。」という説明が入ります。
その後も怪現象の原因を突き止めようと飛行機内を探索していると、救命救急士があるものを見て愕然としています。それは、自分たちの死体でした。
実は、自分たちは男が死んだ後に起こった飛行機の事故(急降下&酸欠)で全員死んでおり、シックスセンス状態で彷徨っていたことがわかります。
この光景を見た一同は、強制的に自分の死を悟り、飛行機とともに暗闇へ消えていきます。
【感想】
一言で言うと、感想を言いづらい映画でした。
パニック物かな?幽霊物かな?
という気持ちが定まらず、常にふわふわした状態で見ていたので、どの視点から感想を書けばいいのかなぁ…と思ってしまったのが、率直な感想です。
本作品の監督は清水崇さんなのですが、見えそうで見えないジャパニーズホラーをハリウッドスタッフで行っているのが、噛み合わなかった感があります。
やはりあの独特の間は、アジア的な恐怖表現なのか、海外の演者さんだとどうしても『化物ドーン からの 血がブシャー!!』を期待してしまっている自分がいるからなのか、う~ん…となってしまう作品でした・
映画との出会いに感謝し、また次回へ…。
(ちなみに、作中に出てくる”シニガミ”セットですが、よく見ると受取人は『TAKASHI SHIMIZU』となっています。あんたのせいか!?)
Solus [2015/アメリカ]
ジャンル:ホラー
監督:チャールズ・デイビス
ホラー度:★☆☆☆☆
びっくり度:★★☆☆☆
よくわからない度:★★★☆☆
【概要】
<ネタバレありです>
主人公の恐怖を具現化した、悪夢的ホラー
主人公のロレインが自宅で過ごしていると、次々に幽霊が現れます。
しかし、ロレインは気づくことなく普通に生活しており、まるで「志村後ろ!」状態で物語は進んでいきます。
その後、やっと幽霊に気づいたロレインでしたが、すでに家の中には幽霊でいっぱいです。
中にはズタ袋を被って男のシンボル丸出し幽霊もいます。
幽霊でなくても怖いですね。
その後、いろいろな幽霊とすったもんだしていると、ロレインの精神世界のような場所へ場面が切り替わり、血まみれの白シーツさんとの対話が始まります。
どうやらロレインは、外へ出ることへの恐怖を抱いており、白シーツさんに「それじゃいかんで」と諭されます。
そして、現実世界に戻ってきたロレインは、ドアを開け外に出ようとします。
最後はビックリ担当の化物姉さんに、荒っぽく背中を押され(精神的にも物理的にも)、街へと走っていきます。
【感想】
人が抱える恐怖を幽霊に置き換えて、表現しているところがおもしろかったです。
ただ、若干使い古された手法かなぁ~というのが、率直な感想です。
とはいえ、「幽霊=恐怖」に加えて、幽霊の姿がロレインの願望も表しており、そういった意図が感じられたのは、視聴後に「あぁ~、そういうことか!」と思い返せて楽しかったです。
(例えば、『ドレスの幽霊は美しさへの焦り』で、見た目は『細い体型=ロレインの痩せて美しくなりたい願望』など)
そして、一番の問題(?)が、化物姉さんです。
不思議な世界観で物語が進行して、いい感じに脳が麻痺してきたところで、往年のビックリ系フラッシュのような登場の仕方。気付けの一発といった感じです。
開始5分程で「なんだこの映画は?」と思うところはありますが、伝えづらい表現をシンプルにまとめられた映画だと思います。
映画との出会いに感謝し、また次回へ…。